掛金(保険料)の徴収(標準報酬制について)
掛金(保険料)は、組合員となった月から、組合員の資格を喪失した日の属する月の前月まで、月を単位に徴収されます。したがって、月の途中で採用された場合でも、1月分の掛金(保険料)が徴収されます。
掛金(保険料)は、各所属所において毎月の報酬及び期末手当等から控除し、負担金と併せて共済組合に払い込むことになっています。
なお、短期組合員となる者には、短期給付、福祉事業に係る掛金及び厚生年金の保険料が徴収されます。
掛金(保険料)及び負担金の免除
産前産後休業及び育児休業の期間中の組合員は、本人の申し出により掛金(保険料)が免除され、併せて、地方公共団体の負担金も免除されます。
なお、「育児休業を開始した日の属する月」と「終了する日の翌日が属する月」とが異なる場合は、「育児休業を開始した日の属する月」から「終了する日の翌日が属する月の前月」までの期間について、掛金(保険料)・負担金が免除されます。また、「育児休業を開始した日の属する月」と「終了する日の翌日が属する月」とが同一で、その月中に14日以上育児休業を取得した場合は、その月について、掛金(保険料)・負担金が免除されます。また、期末手当等に係る掛金(保険料)・負担金について、1か月超の育児休業を取得した場合に限り、免除の対象となります。
算定基礎となる報酬
報酬の範囲や決定方法は次の通りです。
報酬の範囲
報酬の範囲は、原則として、組合員が自己の労務の対象として受ける給料及び諸手当です。
標準報酬の月額の決定
報酬の範囲や決定方法はつぎのとおりです。
定時決定
毎年1回7月1日現在の全ての組合員を対象に、4月から6月までの報酬の平均額を基に標準報酬の月額を決定します。これをその年の9月から翌年の8月までの各月の標準報酬の月額とします。ただし、7月から9月に随時改定となる場合は、随時改定が定時決定に優先します。
随時改定
昇給・降格や手当額の変更などにより、報酬の額が著しく変動した場合に、実際に受けている報酬と決定されている標準報酬月額との間に隔たりが生じることになります。このような隔たりを解消するために標準報酬月額を改定します。ただし、固定的給与が変動した場合のみ適用となります。また、非固定給の変動のみで随時改定になることはありません。随時改定された標準報酬月額の有効期間は次の通りです。
- ①その年の1月から6月に改定されたとき→「その年の8月まで、又は更に随時改定等が行われるまで」
- ②その他押しの7月から12月に改定されたとき→「翌年の8月まで、又は更に随時改定等が行われるまで」
- ※1特殊勤務手当・時間外勤務手当・休日勤務手当・夜間勤務手当・寒冷地手当 など
- ※2基本給(給料表の給料月額)・扶養手当・へき地手当・住居手当・通勤手当 など
資格取得時決定
新たに組合員の資格を取得したときはその資格を取得した日の現在の報酬の額により、標準報酬の月額を決定します。決定された標準報酬の月額は、原則として次の定時決定まで適用されます。
産前産後休業終了時改定
産前産後休業を終了した組合員が産前産後休業終了日において、その産前産後休業に係る子を養育する場合、共済組合に申出をした時は産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3か月に受けた報酬の平均額を基に標準報酬を改定します。産前産後休業終了時改定により改定された標準報酬の月額は次の定時決定まで適用されます。ただし、産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している場合は、対象外となります。
育児休業等終了時改定
育児休業等を終了した組合員が育児休業終了日において、その育児休業に係る3歳に満たない子を養育する場合、共済組合に申出をした時は育児休業終了日の翌日が属する月以後3か月に受けた報酬の平均額を基に標準報酬を改定します。育児休業等終了時改定により改定された標準報酬の月額は次の定時決定まで適用されます。ただし、育児休業等終了日の翌日に産前産後休業を開始している場合は、対象外となります。
3歳未満の子を養育している期間の特例(養育期間標準報酬月額特例)
3歳未満の子を養育している組合員の標準報酬の月額が、養育期間前の標準報酬の月額(従前の標準報酬の月額)を下回る場合、共済組合に申出をすることで、年金額が従前の標準報酬月額で計算されます。
この特例は、育児による短時間勤務等の勤務形態の期間中、報酬が低くなったことにより、将来の厚生年金保険給付や退職等年金給付が低くなることを避けるための措置であることから、短期給付の算定の基礎となる標準報酬の月額には適用されません。
標準報酬等級表
期末手当等
組合員が受ける期末手当、勤勉手当及び任期付研究員業績手当に相当する給与が該当します。
標準期末手当等の額の決定
期末手当等の額を基に「標準期末手当等の額」を決定します。標準期末手当等の額の上限は短期給付及び福祉事業は5,730,000円(年度間)、長期給付は1,500,000円です。
不服の申し立て
組合員の権利を守るために、組合員の資格、共済組合からの給付、掛金等の徴収、被保険者(組合員)期間の確認などについて不服がある者は、全国市町村職員共済組合連合会審査会に置かれている審査会に対し、審査請求をすることができます。この審査請求は、給付に関する決定などを知った日から、正当な理由がある場合を除き、3か月以内にしなければなりません。
なお、この審査請求は、訴訟による権利救済を妨げるものではありません。
また、この審査会の裁定に更に不服があるときは訴訟を提起することもできます。
